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シモキタボイス シンポジウムの記録

【Symposium1】 8月13日(月)14:00-15:30

「シモキタの道路計画ってなに?」―― わかりやすく語られる背景と問題点

女優・渡辺えり子さんが庶民の目線で訊く!「いま下北沢ってど〜なってるのっつ!?」
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渡辺 : でもなんとかしなきゃもったいない、せっかくの下北沢を。

金子 : そうなんですよ。だから今、壊れる前になんとかしたいと思っていて、じっさいの話、じゃあ計画決まっちゃって、小田急がまず地下になった時のことをみんな想像してみよう、ということなんですよまずは。そうすると何が起きるかっていうと車がノンストップで茶沢通りからどこに行くか。一番街ですよ。ノンストップで一番街に入られたらどうなるか。今子どもたちみんな一番街ゆっくり歩いてるのに。

渡辺 : どういうふうに地下になるんですか?

金子 : 小田急線は、世田谷代田から東北沢、全部地下になります。

渡辺 : その地下の計画も反対してるんですね?

金子 : いやいやいや、地下の計画は賛成してる。

原田 : 小田急が地下化することには我々賛成してるんですよ。

渡辺 : せっかく地下化が決まったのに変なロータリー計画も決まっちゃったの?

金子 : あの、さっき言わなかったけど、連続立体交差事業(連続立交)って、言葉が難しいからやめてくださいって言われることが多いんで話さなかったんですけど、じつを言うと54号線というのは連続立交の中でどうしても造らなければならない道路だったんです。小田急線を地下化する費用の中に道路の費用がたくさん投入されるから(道路特定財源)、「道路をつくるための事業だったんです」って言うために。「そんなバカバカしいことやって街壊すのやめようよ」ということでルールは変わったんだけど、その変更にギリギリ追いつけないようなタイミングでこの54号線計画は生き残ってしまったんです。だから、これもしやっちゃうと日本の恥みたいな話で終わることになっちゃうと思う。

渡辺 : メンツとか決まりとかそれだけでやっちゃって、そこに住んでる人のこととか思わない、ダムの建設と一緒ですね。

金子 : そうそう。

原田 : 54号線の計画と下北沢駅前再開発の問題は別なんですよ。ついでにやってるんです。

渡辺 : ついでに?

大木 : 54号線というのは一期二期三期とあって、一期工事区間を端っこにすればいいのに、まず真ん中の駅前にしちゃった。それで駅前を再開発してしまえば、行政は二期、三期の工事はストップしてもいいと思っているのではないかと言われています。田んぼの中に飛行場ができて、滑走路が途中で切れてほったらかしの土地になっている、同じような状態があるわけですから。

野田 : 司会者から質問があるんですが、行政がなぜここまで熱を上げてこの道路を通そうとするのか、その源はいったいどこなんですしょうか? お金の匂いがプンプンするようなことが、この一連の問題の根底にあるんでしょうか?

渡辺 : そういうこと訊きたいですね!

原田 : 具体的な登場人物が目の前にいるわけじゃないんですけども、日本は長い間、土建行政ということで、だいぶ大きな無駄遣いをやってきて、ここ数年少し減らしてきましたけれども、たしかに地方の方では土建業者も組織的な動きが功を奏さなくなっている傾向が見られますけれども、逆に都心部ではすごいですよね。ものすごいマンションビルがどんどん都心に建ってますでしょ。そういう流れの一つじゃないかと思いますね。国の予算があって、たとえば道路の予算があって、いろんな土建業者がありますよね。そういうのがこっちに流れてきていると、大きくいえばそういうことじゃないんでしょうか。

渡辺 : でも誰かの意志っていうのはあるんじゃないですか?土建業者でもなんでも、ここをこう配分しようとか…。だって戦争の軍需産業のようなもので、ここで戦争が起きないとこの兵器は使用できないからとか、やってる人がいると思うんですよ。

野田 : どこまでそういう個人名というものを追究できるんでしょうか。

原田 : 特に最近の都知事のオリンピックの声なんて聞いていると、東京を再開発しようという意欲満々ですよね。その流れを大いに反映してるんじゃないでしょうか。

渡辺 : 石原都知事はこのことに関して何か言ってるんですかね。

大木 : 前回の都知事選のとき石原慎太郎知事が北口ピーコック前で遊説をやったんですけども、時あたかも嵐になってたんだけどもそのときに観衆の中から「区民や住民の声を聞け」というヤジがあったんですけど、そしたら、「そんなことは区長に訊け!」って言ってヤジった奴の方にらんでたんですよ。

渡辺 : 都は関係ないって言いたいんですね。

大木 : で、都知事に直訴したんですよ、雨の中。雨に濡れてたし、書類を渡して必ず読んで返事をくださいって言ったら、「必ず返事をあげます」って言った。ご存知のように石原さんは圧倒的多数で再選しましたよね。で、もちろん再選したからにはそんな返事あるわけないですよね(場内笑い)。

金子 : 最近は石原さんCO2削減の問題にまともに取り組みますみたいな発言し始めてね、だったらこの問題にどう取り組み、どう考えてらっしゃるんですか?ってもう一度訊こうと思ってる。そういう地道な努力ってきっと大事だと思うんですよ。なぜかというと都知事にせよ、区長にせよ、都市計画についてそれほど詳しくない。たぶん官僚に訊いてるんですよね。そうすると官僚は「いやこれは事業的にもう後戻りできる状況じゃありませんから」って言って目をつむろうとしてるわけですね。だから市民の側からいろんなものを提示して教えてあげないと実はいけないんですね。教えてあげるうちに、あ、これやったら評判悪くなるかもって思ったり、反対の声がぐわぁ〜っと上がってきたときに、それでも進んでいけるのかっていうことを秤にかけてやっていくしかないと思うんです。

渡辺 : こういうふうに思ってるんだってことをまず区長と行政にぶつけていかなかったら駄目ですよね。で一番最初、何をしたらいいかってことですよね、私たちが。

金子 : まずは署名することだと。

渡辺 : 署名しかないですか。

原田 : 私は訴訟しておるわけで、この訴訟のうねりはですね、ま、原告団が100人もいるってこと自体大きいんですけども、2〜3ヶ月に一回法廷が開かれるわけです。その法廷が賑やかになること、マスコミに取り上げられることが大事だと思うんですね。で、その流れに皆さんが参加してくださるといいと思います。

渡辺 : 関心を持つということですね。

原田 : そういうことです。

渡辺 : そのために今日こういうことをやってるんですよね。

金子 : 「黙っている奴は賛成」って言われちゃうんですよね。それがすごい悔しくて。で、反対って言い出すと「お前ら一部の反対だろ」って言われる。反対の声をたくさん集めると過激な奴らが集まってきたとか言われる。

渡辺 : やだね、日本の戦前からのそういうのあるよね。

大木 : ですからマスコミに動いてもらうっていうのは一つのアイデアと思うんです。で、そのためには今日出席いただいている渡辺えり子さんのような文化人をはじめ、数年前から坂本龍一とか黒田征太郎とかリリー・フランキーとか浦沢直樹とか、荒木経惟さんもそうですけど、そういう人にイラストや写真とかでエールをいただいているんです。そういう方たちにもぜひ参加していただいくような機会をつくって我々が広報してゆく。行政の方たちにもね、ぜひ来ていただいた上で、皆の前で開かれた対話の現場をつくりたいなと思ってる。

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